2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730180
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柳瀬 明彦 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (10322992)
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Keywords | 動学的貿易モデル / 公共中間財の生産外部性 / 内生的出生率 / 再生可能資源 / 貿易パターン / 貿易自由化の厚生効果 |
Research Abstract |
本研究は、以下の各サブテーマ 1.越境汚染ストックが存在する下での貿易自由化の効果 2.公共中間財のストック外部性と貿易パターン・貿易利益 3.動学的貿易モデルにおける均衡動学の再検討 4.中間投入物としての再生可能資源と貿易パターン・貿易利益 について新たな理論的知見および政策的含意を導くことを通じて、資源・環境問題やインフラ整備のようなストックとしての外部効果と国際貿易との相互関係を理論的に検討するものである。 今年度は前年度までと同様、関連する分野の書籍や論文の整理および検討、学会や研究会への参加と並行して、新たな理論モデルの構築を進めていった。また、本研究課題の最終年度ということもあり、学術誌に未掲載の論文については最終的に掲載決定となるよう努めた。 研究テーマ1については、企業が利潤だけでなく環境汚染の社会への影響をも考慮に入れて行動するような経済における貿易自由化の効果を検討した論文が、海外の学術誌に掲載決定となった。 研究テーマ2については前年度に引き続き、名古屋大学経済学研究科の多和田眞教授との共同研究を通じて、公共中間財ストックが私的財の生産性に影響を与える経済における貿易パターンや貿易利益の検討を行った。論文を完成させ、国内外の学会や研究会で発表した。 研究テーマ3については、太田代幸雄准教授(南山大学)との共同研究の成果である、出生率の内生化を考慮に入れた動学的貿易モデルの論文が、海外の学術誌に掲載決定となった。 研究テーマ4については、董維佳氏(名古屋大学大学院)との共同研究の成果が海外の学術誌に掲載され、また別の論文を国内の学会で報告した。
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