2010 Fiscal Year Annual Research Report
障害児・者の医療・福祉サービスの利用とその影響に関する計量分析
Project/Area Number |
21730189
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
両角 良子 富山大学, 経済学部, 准教授 (50432117)
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Keywords | 障害児 / 障害者 / 医療サービス / 福祉サービス / 計量 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、障害児・者の医療・福祉サービスの利用とその影響に関する計量分析を通じて政策的インプリケーションを示すことである。大きく以下の三つの分析を予定している。 第一に、障害児に着目し、特別支援学校の幼児・児童・生徒の保護者を対象とするアンケート調査から、幼児・児童・生徒の医療・福祉サービスの利用や世帯の経済状況などが幼児・児童・生徒の就学状況・卒業後の進路撰択・家族の就労に与える影響を検証する。また、就学奨励費の受給状況や特別児童扶養手当や保護者の就業状態から、世帯の貧困状況なども分析する。第二に、障害者を対象とするアンケート調査から、実生活で直面する社会的困難を定量的に把握する。特に障害種別間の違いや、地域社会で生活する際に特にどのような場所で社会的困難に直面するかを検証する。第三に、公表されているマクロデータから障害者の求職活動や就労状況を分析する。 平成22年度は、特別支援学校の幼児・児童・生徒の保護者を対象とするアンケート調査の実施、社会的障壁についてのアンケート調査の計量分析、マクロデータを用いた就職率の計量分析を行った。保護者向けのアンケート調査は、特別支援学校に協力を要請し、保護者に調査票を配布してもらった。社会的障壁の計量分析では、発達障害の親の会からデータ利用の許可を得た。マクロデータによる分析では、新卒市場に着目し、『学校基本調査』『特別支援教育資料』『特殊教育資料』の高等部の卒業生の就職率データや他の統計資料のマクロデータから、労働需要関数と労働供給関数の推定を行った。推定結果は学会や研究会などで報告した。
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Research Products
(2 results)