2011 Fiscal Year Annual Research Report
発展途上国農村部における信用事業の展開と地域経済の変容
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21730196
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Research Institution | Gunma Prefectural Women's University |
Principal Investigator |
布田 朝子 群馬県立女子大学, 国際コミュニケーション学部, 専任講師 (40533815)
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Keywords | ミャンマー(ビルマ) / 開発経済学 / 開発研究 / 農村経済 / 貧困削減 / マイクロファイナンス / マイクロクレジット / 農村開発 |
Research Abstract |
主に以下の3点に取り組んだ。まず第1に、当初の計画通り、現地調査の事前準備として、関連文献資料をそろえつつ、それらを丹念に読み込む作業を行った。現地調査は、来年度に行う予定(12月、あるいは2・3月頃)であり、平成21年度の調査と同様の方法により、同一の調査村・調査世帯を対象に、家計調査や関係各者への聴き取り調査を実施する予定である。そのために、質問票の見直し等の作業も行った。具体的には以下の通りである。前回の調査では、計画段階よりも一層強く、村人への詳細な情報収集の必要性が感じられた。それを踏まえて次に行う調査では、前回の調査内容との整合性を保ちつつも、調査対象(マイクロファイナンス機関等からの資金の借り手世帯)との会話のなかで自然に必要な情報を手に入れられるように質問の表現を変えたり順番を入れ替えたり、自由記述欄を増やしたりするなどの工夫を行った。 第2に、農村調査用の査証取得手続き等について確認するために、現地の知人(農業灌漑省農業研究局職員)等を通じて最新の情報収集に努めた。ミャンマーの政治情勢が激変しているように見受けられるなか、調査環境も今後変化がみられる可能性があるので、今後も注意して対応する必要があることがわかった。 第3に、英語学術論文、および日本語学術論文として仕上げることを目指しながら、平成21年度8月実施の現地調査で入手したデータ、およびそれ以前の平成19、20年度に既に入手していたデータを利用して、分析作業を進めていった。その際、昨年度までに国内外で収集した文献資料も踏まえながら、ひきつづきデータの分析や執筆作業を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該研究の初年度にミャンマーでの現地調査を実施し終えてデータ分析を進めつつ、当初の計画通りその翌々年度にも必要な現地調査を行えるように準備作業を実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り実施する予定である。具体的には、今後、平成21年度と同様の家計調査や関係する金融機関や市場関係者への聴き取りを実施する。それらの調査前の期間は、調査許可・査証発行の手続きや質問票作成などの事前調査準備にとりかかる他、ひきつづき、関連文献資料をそろえつつそれらを丹念に読み込む作業に取り組む。調査終了後は、収集したデータの入力・整理・加工を行い、できる限り速やかに分析へと進める。平成21年度の調査結果も踏まえながら分析を進め、特に、国内や国外で研究発表の場を設けながら、分析を深めるものとする。
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