2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730222
|
Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
細江 宣裕 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授 (60313483)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 応用一般均衡分析 / 農産物自由化 / 食料安全保障 / 不確実性 / 空間的部分均衡モデル |
Research Abstract |
コメ、小麦、大豆、トウモロコシの4つの主要な作物について生産性ショックがある中で、 それらの自由化がどのようなメリットとデメリットを生み出すかを検討した。具体的には、日本が農産物の輸入自由化に反対する理屈のひとつとしての「食料安全保障」-食料供給には不確実性が伴うため、安価であるからといって直ちに輸入に依存することは危険であるという考え方-に関して検証を行った。 モンテカルロ・シミュレーションの手法を応用一般均衡モデル分析に適用し、上記4種類の主要農産物について生産性変動があるものとしてその影響を計量的に把握し、農産物自由化がこれらの食料供給に対して与える効果を分析した。その結果、現時点でほとんどを国産でまかなうコメだけでなく、ほとんどを輸入に依存する小麦等の農産物についても、輸入自由化が経済厚生を平均的に高めるだけでなく、その分散もより小さくすることが明らかにされた。また、いくつかの極端な不作ケースだけを取り上げて個別に吟味を行った場合でも、同様の輸入自由化の二重の配当を確認することができた。 このマクロ分析とあわせて、家計調査データ等のマイクロデータを用いて、どのような種類の(農家)家計が、コメ自由化によって所得の低下を見せるかを検討した。 エネルギー分野の不確実性分析として、東日本大震災後の原子力発電所の停止の影響を、空間的部分均衡モデルを用いて分析した。そこでは、(卸市場)電力料金の上昇幅や、地域乾燥電線の混雑の問題、さらには、代替電源としてガスタービン火力発電所を新規導入した場合の効果について定量的に把握した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)