2009 Fiscal Year Annual Research Report
上場企業における経営の世襲の決定要因と企業行動・業績に与える影響に関する実証研究
Project/Area Number |
21730266
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
齋藤 卓爾 Kyoto Sangyo University, 経済学部, 准教授 (60454469)
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Keywords | 金融論 / 企業統治 |
Research Abstract |
本年度は1996年度から2007年度に日経500インデックスに含まれていた企業から金融産業に属していた企業、他社の子会社・関連会社を除いた企業をサンプル企業とし、1996年度から2008年度までの各社の社長・会長の出自(創業者、創業者との血縁ならびに姻戚関係)、取締役会構成(取締役人数、社外取締役人数)、社外取締役の属性、経営者の株式保有高(直接保有、冠雪保有)、株主構成に関するデータベースの作成を行った。創業者一族が経営に深く関与している企業は中小規模の企業が多いとこれまで考えられてきたが、比較的大規模企業が含まれる本研究のサンプルにおいても、約12%の企業で創業者が社長もしくは会長として経営にたずさわっていた。また、20%の企業においては創業者の子孫が社長もしくは会長として経営にたずさわっていた。 このことは比較的、大規模な日本の上場企業においても創業者もしくは創業者一族が大きな影響力を持っている企業、経営の世襲が行われている企業が少なくないことを意味していると考えられる。今後は本年度作成したデータベースを充実させると同時にコーポレート・ガバナンスに関するデータベースと財務データをマッチさせることにより、どのような要因が世襲の決定に影響を与え、世襲が業績にどのような影響を与えるのかを計量的に分析していく。また世襲が企業行動に与える影響を分析するために、雇用政策、多角化政策、M&A政策などのデータを作成し、計量的な分析を行っていく。
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Research Products
(2 results)