2009 Fiscal Year Annual Research Report
ジョン・ブライトについての新解釈―選挙区と日本における視点から
Project/Area Number |
21730275
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岩間 俊彦 Tokyo Metropolitan University, 社会科学研究科, 准教授 (20336506)
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Keywords | ジョン・ブライト / イギリス / バーミンガム / 19世紀 / 階級 / 討論団体 |
Research Abstract |
平成21年度には、英国バーミンガム、ロンドン、エディンバラにて、本研究(ジョン・ブライトと出身選挙区)に関連する未刊行史料・資料ならびに刊行史料・資料の調査・検討を行った。 バーミンガムでは、バーミンガム市図書館及び同図書館文書館部にて、19世紀第2半世紀におけるバーミンガムの政治活動に関する一次史料を調査した。特に、同時代において政治、経済、社会、文化に関する討論の場を提供したバーミンガムの討論団体に関する議事録、備忘録、報告書、ビラ等の一次史料を重点的に調査・検討し、他の資料や文献資料との相互参照を行った。バーミンガム大学図書館においても、上記のような資料調査を行いながら、19世紀半ばから後半にかけてのイギリス政治経済に関する研究文献を網羅的にサーベイした。 ロンドンでは、英国図書館にて、ジョン・ブライトだけでなく彼と親交のあったウィリアム・グラッドストンやリチャード・コブデンらの未刊行手稿史料と、19世紀の出版物について調査した。 エディンバラでは、スコットランド国立図書館にて、ブライトと親交のあったスコットランド出身議員エドワード・エリス父子による書簡を調査した。 これらの史料・資料調査の結果、ジョン・ブライトとバーミンガムの関係は、都市の公共的組織により異なった評価・活動が見られたこと、また、同時代の政策や世論によって大きく変化したことが明らかとなった。19世紀中頃から後半のバーミンガムにおける公論とジョン・ブライトの関係について英文原稿を作成中であり、同原稿は、まず、2011年に予定されているジョン・ブライトに関する学術会議等で報告を行う予定である。
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