2010 Fiscal Year Annual Research Report
ジョン・ブライトについての新解釈―選挙区と日本における視点から
Project/Area Number |
21730275
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岩間 俊彦 首都大学東京, 社会科学研究科, 准教授 (20336506)
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Keywords | ジョン・ブライト / イギリス / バーミンガム / 19世紀 / ジョゼフ・チェンバレン / 民友社 / 徳冨盧花 |
Research Abstract |
平成22年度には、第一に、開国以降の日本において刊行されたジョン・ブライトに関連する出版物を調査・検討し、第二に、英国のバーミンガム等にて、ジョン・ブライトと出身選挙区に関連する未刊行史料・資料ならびに刊行史料・資料を調査・検討した。 日本のジョン・ブライトに関する出版物の調査では、初めてブライトの伝記を著した徳冨蘆花と彼が関わった民友社の出版物資料を収集・検討して、ブライトの伝記出版の背景と意義について考察した。 バーミンガムでは、バーミンガム市図書館文書館部とバーミンガム大学図書館特別所蔵室にて、前者では、特に、19世紀後半のバーミンガムの公的領域で重要な役割を果たした聖職者(ジョージ・ドウソン他)等に関する史料・資料を調査し、後者では、ジョン・ブライトや彼と親交のある政治家(ジョゼフ・チェンバレン)等の文書・書簡について調査した。ロンドンでは、英国図書館にて、ジョン・ブライトと親交のあった政治家の未刊行手稿史料について調査した。 英国での史料・資料調査の結果、ジョン・ブライトとバーミンガムの関係が、バーミンガムの公的領域のエリートたちとの関係に依拠しながら形成されていたことが明らかとなった。また、バーミンガム大学では、2012年3月末にバーミンガムで開催予定の学術会議について打ち合わせを行い、申請者は19世紀後半のバーミンガムの討論団体とブライトの関係について報告申込予定であることを組織者に伝えた。 これらの研究成果の一部は、「歴史と人間」研究会にて、「バーミンガムにおけるシビック・ゴスペル再考」という題にて研究報告を行った。
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