2010 Fiscal Year Annual Research Report
経営学における効率性・市場・技術概念の理論的・経験的検討:制度派組織論の視点から
Project/Area Number |
21730299
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松嶋 登 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (10347263)
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Keywords | 制度 / 官僚制 / イノベーション / 実践 / IT経営力 / 解釈 |
Research Abstract |
本年度は、当初の研究計画に照らして、調査研究を推進するとともに、研究成果の発信を積極的に行ってきた。 まず、研究計画を遂行するための研究協力者である、大学院生の浦野充洋氏との共同研究を通じ、シャープの緊急プロジェクトに対する綿密なフィールド調査を行い、国内学会での報告を行うとともに、日本語及び英語のワーキングペーパーとしてまとめた。これらの研究成果は、来年度以降に国内外の査読つき雑誌に投稿を予定している。 次に、昨年度に新たに着手された経験的研究を、研究成果として発信してきた。ITを利用した企業の競争力を捉えるための理論基盤を整備した研究論文を、日本情報経営学会の前学会長である遠山暁氏との共著としてまとめ、公刊した。また、日本情報処理協会が主催するIT経営力の測定プロジェクトの調査結果をまとめた研究論文を、プロジェクトメンバーを代表して公刊した。 さらに、本年度は、本研究に関連のある既公刊の研究論文が学会賞を受賞し、招待講演を行っている。 また、本年度の研究実績にはなっていないものの、当初の研究計画にあるように、制度派組織論における効率性概念や、技術社会学における技術概念、市場の社会学における市場概念の理論的検討を行ってきた。いずれも、本研究の中心的課題であり、来年度以降に研究成果として発信していくことになる。なお、部分的には、既に研究協力者の大学院生によって国内外の学会にて研究成果が発信されていることを記しておきたい。
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