2010 Fiscal Year Annual Research Report
ビジネス組織におけるデータベイランスとオンラインプライバシー保護に関する研究
Project/Area Number |
21730304
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
折戸 洋子 愛媛大学, 法文学部, 講師 (70409423)
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Keywords | 個人情報 / 情報プライバシー権 / プライバシーポリシー / データベイランス / アーキテクチャ |
Research Abstract |
本年度の研究実績を、以下の3つのカテゴリーに分けて報告する。 (1)データベイランスシステムに関する研究成果 データベイランスシステムやそのアーキテクチャコントロールに関する文献研究ならびに企業調査を行った。特に今年度は、昨年度までの研究成果や海外研究者との議論をふまえながら、データベイランスシステムの社会的影響についての議論を精査し、その内容をまとめた論文を海外ジャーナルに投稿し、掲載された。ここでは、データベイランスシステムのもたらす長期的影響についても言及し、それらに対する考察を行う上で理解されるべき点を明らかにした。 (2)日本の情報プライバシー保護制度に関する研究成果 共同研究者とともに、日本の個人データ保護制度の歴史的な変遷とその背景について分析し、それをまとめた論文が海外ジャーナルに掲載された。この論文では、日本の個人データ保護制度の成立を、技術や経済環境といった要因から考察している。 (3)関連する研究成果 上記の(1)および(2)に加えて、日本の監視社会についての国際学会報告を行い、その内容を精査した論文が海外ジャーナルに採用された。データベイランスシステムは、「監視システム」の一つとしてもみなされうるものであり、本研究のテーマとも深く関係する。この論文では、「監視システム」の技術的発展のみならず、日本社会における「世間」概念のトランスフォーメションという観点から、日本において「監視」が許容される状況について論じたものである。
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