2010 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル・オンライン調達におけるセーフティチェーンの構築に関する研究
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21730319
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
井上 葉子 日本大学, 商学部, 講師 (00339673)
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Keywords | 国際経営 / サプライチェーンマネジメント / サスティナビリティ |
Research Abstract |
本研究では、多国籍企業のグローバル調達プロセスの中で、インターネット経由のオンライン取引の部分に焦点を合わせ、そのセーフティチェーンの構築に関する調査研究を行う。取引の中でフィジカルな接触機会を格段に減少させたインターネットを通じた部品および原材料の調達を行う際、その調達品が安全であることを保証する仕組みをいかにして構築するかが、オンライン調達の成長における重要な課題となっている。本研究における安全性とは、以下の4つの概念(QHHE)を包括するものとして定義する。すなわちQuality(品質保証)、Health(健康かつ清潔)、Humanity(人道的)、Eco-friendliness(環境との共存)である。これら4つの要素が確実に内包されている部品や原材料、あるいは製品を調達できる統制システムを、多国籍企業内に構築する可能性とその手法の一般化を模索する。 本年度は上半期において、調査研究を行い、研究資料を収集し、整理・分析を行った。またグローバル・サプライチェーン・マネジメントフォーラムに参加し、複数の影響力の大きい多国籍企業に対してヒアリングを実施し、これらの企業のオンライン調達の現状について調査した。下半期においては、日本国内の多国籍企業の調達部分の担当者に調査ヒアリングを行い、感想と意見を求めた上で理論的仮説の構築を行った。結果、その初歩的成果として、グローバル・オンライン調達において内部統制が可能であること、その具体パラダイム構築に不可欠な要因を提示することによって、セーフティチェーン構築のプロセスとあり方を示唆した。今後、これまでの研究成果を踏まえ、より一層踏み込んだ研究を進めていく所存である。
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Research Products
(3 results)