2009 Fiscal Year Annual Research Report
人材活用施策と企業価値・企業業績の関係に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
21730333
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Research Institution | Takamatsu University |
Principal Investigator |
清水 一 Takamatsu University, 経営学部, 講師 (50368841)
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Keywords | 従業員の処遇 / 企業価値 |
Research Abstract |
平成21年度は,個別の人材活用施策と企業価値・企業業績の因果関係の実証研究において取り上げるべき人材活用施策の選定を行うための調査などを行った。文献調査のために必要な書籍の購入をおこなったほか,学会への参加(経営財務研究学会。日本ファイナンス学会など)も行い情報の収集に努めた。また研究協力者との意見交換も行い研究の方向性の絞込みを行った。統計手法の研究を進めており,因果関係を考慮した分析手法である,グラフィカルモデリングや共分散構造分析に関する文献の調査・研究を鋭意進めている。特に共分散構造分析はさまざまな手法が開発され,発展が目覚しい分野であり文献も膨大に存在する。さらに,実際に共分散構造分析を行うには統計ソフトを使用する必要があるが,関連する統計ソフトも一部用意し,実際に使用できるように習熟に努めている。 日本においては従業員と経営者は密接なかかわりを持つため(経営者の多くが従業員の内部昇進で占められている),本件急に関連するものとして経営者に関する研究が必要なため,それについても研究を行った。研究成果は,日本経営財務研究学会などで報告したほか,『経営者の交代と企業経営』のタイトルで高松大学紀要に発表した。この研究では先行研究と異なり,研究者の年齢が企業の評価につながっていないことを示唆する結果が得られている。日本では,従業員の上がりのポストが役員(経営者)であることを考えると,従業員を年齢に応じて処遇することにどのような意味を持っかということを考える上で本研究は重要な示唆を与えるものと思われる。
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