2009 Fiscal Year Annual Research Report
標準化推進コンソーシアムにおける協調行為がもたらす競争構造への影響に関する考察
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21730336
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Research Institution | Tokyo Fuji University Junior College |
Principal Investigator |
安田 賢憲 Tokyo Fuji University Junior College, 短期大学部, 准教授 (60352738)
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Keywords | 標準化 / コンソーシアム / 電子制御システム |
Research Abstract |
本研究は、競争戦略の手段の一つである標準化戦略のうち、コンソーシアム標準について考察するものである。考察にあたり、自動車のようなメカ部品、エレキ部品、ソフト部品から構成される組込みシステム製品の電子制御システム開発の効率性を大幅に向上させる「モデルベース開発」の自動車業界への普及を目指し、様々な標準化活動を推進するオープン・コンソーシアム「JMAAB」を研究対象とし、 (1) JMAABならびにPMCが設立されるに至った背景、活動概要を理解した上で、 (2) コンソーシアム標準を策定する活動(=コンソーシアム活動)を行うアセンブラ、サプライヤ、ツールベンダに対するインタビュー調査を実施し、3者間の「コンソーシアム内における競争と協調のあり方」について考察し、 (3) 車載電子制御システム開発に関わるコンソーシアム活動がグローバルな競争構造にどのような影響を与え、変容をもたらしているのかについて探索的に考察するものである。 今年度は、まず先行研究のレビュー、自動車業界に関する情報収集、考察対象であるJMAABなどのオープン・コンソーシアムの設立背景や活動概要などの理解に主眼に置いてインタビュー調査などを行い、考察を深めた。具体的には以下のとおりである。 1. 先行研究の調査 (1) 分析フレームワークを構築するために、標準化に関わる先行研究の文献を集め、論点整理を行った。なお、現在のところ、組織間関係論の所説を用いて分析フレームワークを構築することを検討している。 (2) 組み込みシステム製品である自動車はメカ部品であるアクチュエーターは文献検索や調査報告書の入手などを行った。 2. ヒアリング調査 JMAABの設立経緯や活動概要、ならびに設立に至った背景などをマスワークス、dSPACE、日立製作所などへのヒアリングを実施し、時系列に論点性を行った。
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