2009 Fiscal Year Annual Research Report
耐久消費財に関する製品世代進化と普及状況に応じた消費者行動の変容
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21730340
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Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
樋口 徹 Sakushin Gakuin University, 総合政策学部, 准教授 (70337426)
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Keywords | ライフサイクル / 新規購買 / 買い増し / 買い替え / 製品イノベーション / 工程イノベーション |
Research Abstract |
平成21年度は本テーマでの研究開始の年であった。本年度の目的は、平成22年度に行う予定の個人の購買形態別購買履歴に関するアンケート調査に向けて、理論的フレームを構築することであった。文献ベースでフレームワークを構築し、それをマクロベースのデータ分析によって実証した。結果を21年度内に日本経営学会誌に「複数製品世代を包括する製品群の分析視点」というタイトルの論文を投稿し、受理され、平成22年5月の25号に掲載された。 フレームワークの内容はライフタイムを通した購買を新規購買、買い増し、買い替えの3種に分け、その購買形態間の順序依存関係を明らかにている。買い増しは新規採用済みの消費者が行う購買であり、そして買い替えは新規購買分および買い増し分を累積したものに対して行われるものである。 このフレームワークの下で、製品世代進化や価格低下が購買形態別需要にどのような影響を与えるかをビデオテープレコーダー製品の事例研究を通して分析している。 平成22年度から行う予定の個人の購買形態別購買履歴に関するアンケート調査に向けて、共同研究者のDr. Troutt(Kent State University教授)とアンケートの中身と今後の展開の方針について定めた。製品ライフサイクルでは売上高ベースで議論されているが、その中身を製品世代別と購買家大別に分解することにより、なぜ製品のライフタイムの中で、大規模な需要変動が起こるかを説明した。
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