2010 Fiscal Year Annual Research Report
バランスト・スコアカードのコミュニケーション効果に関する研究
Project/Area Number |
21730357
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
乙政 佐吉 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (20379514)
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Keywords | 会計学 / 管理会計 / バランスト・スコアカード / 実証研究 |
Research Abstract |
本研究は、バランス・スコアカード(以下、BSC)をどのように利用すればどのような成果が得られるのかについて実証的に明らかにすることを目的としている。 平成22年度においては、BSC実践の効果を検証するために第1段階の分析を行った。すなわち、わが国企業を対象とした、BSC実践による成果に関する実証研究はほとんど見受けられないため、東証一部・二部上場の製造業を調査対象とした質問票調査データおよび公表財務データを用いて、BSC実践がもたらす成果の検証を行っている。研究成果については、2010年7月に日本原価計算研究学会全国大会にて共同で報告を行った。 加えて、学会での報告内容に基づいて、共同で、「わが国製造企業におけるバランス・スコアカードの効果に関する実証的研究」を作成した上で、学会誌である『原価計算研究』に投稿した。論文は、査読の結果、受理されている(近刊)。 論文では、BSCは財務業績に対して、直接的にはマイナスの効果をもつと同時に、無形資産への投資を通して間接的にプラスの影響を与えていることを明らかにしている。また、具体的な状況設定として品質管理活動を取り上げた上で、BSCが無形資産の蓄積を通じて財務業績に貢献するメカニズムをさらに詳細に検討した。 ただし、今回の分析では、実務におけるBSCの実践方法の多様性を十分に把握できていない。 それゆえ、今後もインタビュー調査を継続しながら、BSCの操作化(変数化)および個別企業での質問票調査実施について検討を重ねる。
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Research Products
(2 results)