2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730362
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡田 幸彦 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (80432053)
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Keywords | 会計学 / サービス / 原価企画 / 管理会計 / 原価管理 / 戦略的コストマネジメント / 経営学 / サービス開発 |
Research Abstract |
私は、日本の新たな国際競争力として、会計学発の革新的サービス採算管理モデルを研究開発することを志している。その有力な1つの方向性として、未開のフロンティアであるサービス原価企画がある。本年度は、わが国サービス実務のベスト・プラクティスを重点的に現地調査し、それをもとに、「成功するサービス」を生み出す確率を高める方法論として、サービス原価企画理論の整理・体系化に挑戦した。 旧来、サービス分野では、効果性(品質、顧客満足など)と効率性(コスト、利益など)の両立が特に困難であるとされてきた。そのため、生産性向上問題を常に抱えてきた。しかし私は、先行研究から演繹的に、この問題を少しでも克服可能な2つの仮説(サービス原価企画仮説および原価管理サイクル仮説)を導き、さらに、わが国実務においてこれら2つの仮説の実証を試みた。そして、高業績事業者ほど巧みなサービス開発・改善方法論を実行していることを発見した。以上の知見に基づくサービス原価企画理論は、(1)効果性のサイエンス、(2)効率性のサイエンス、(3)統合のアート、(4)仮説検証とサービス進化、という新たなサービス開発・改善モデルである。サービス原価企画には、わが国さらには世界におけるサービス生産性向上とよりよい社会経済への貢献が期待される。 なお、本年度の研究成果は、学会報告・招待講演などや学術論文として積極的に外部に発信された。さらに、本研究から明らかになったさらなる研究課題である"サービス生産性シミュレータ"という新たな科学技術について、招待講演や学術論文の執筆を行った。
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Research Products
(9 results)