2009 Fiscal Year Annual Research Report
医療機関における管理会計機能に関する理論的・実証的研究
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21730372
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| Research Institution | Nagasaki University |
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Principal Investigator |
近藤 隆史 Nagasaki University, 経済学部, 准教授 (60336146)
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| Keywords | 医療経営 / 原価計算 / 管理会計 / マネジメント・コントロール |
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| Research Abstract |
本年度は,病院経営・会計に関する先行研究の収集と文献サーベイを行いつつ,継続的に公立病院の主たる関係者へのヒアリングを中心とした調査を実施してきた。一連の先行研究と質的調査については中間報告というかたちで,日本管理会計学会九州部会(2009.10.31,別府大学)において報告した。そこでは,(1)医療機関を対象とした管理会計研究のレビューおよび先行研究からの知見・限界の提示,(2)調査を行ってきた公立病院での制度変革のケースの提示,(3)制度変革(医療制度や公立病院のガバナンスの変化など)の中でも特に管理会計システム(予算制度,公営企業法予算の適用,業績評価制度など)の導入・変更についての記述,(4)以上の調査内容について,医療機関における制度変革におけるマネジメント・コントロールの考察を試みた。また,本報告の特徴は,関係者のヒアリングデータの綿密なトランスクリプ化を行い,アーカイブも含め,それら分析を通じて,組織成果(財務的・非財務的業績および制度変革の導入の促進・阻害)には,実証ベース(定量的調査可能)のアプリオリな管理会計システム(マネジメント・コントロール)の側面だけではなく,管理会計システムを含めた制度変革とその対象となる医療機関との間に相互作用的な側面が影響しているという可能性を確認することができたことである。特に国内の研究では,管理会計システムの導入に関する先行研究では,管理会計システムがアプリオリなものとして想定されていた。しかしながら,本年度の研究を通して,そのような側面の重要性を十分に認識しながらも,既存研究で見過ごされてきた側面を確認することができ,次年度以降の調査研究の可能性を大きく拡大することができた。
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Research Products
(1 results)
