2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730387
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西谷 順平 Ritsumeikan University, 経営学部, 准教授 (40363717)
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Keywords | 保守主義 / 会計情報システム |
Research Abstract |
平成21年度については、研究計画調書「研究計画・方法」に記載されていた通り、モデル分析に用いる保守主義の会計情報システムとしての定式化の違いが、分析結果に与える影響を分析した。具体的には、調書にも記載していた2種類の会計情報システムを定式化し、契約の経済学におけるモラルハザードの分析枠組みに適用して、どのような条件のもとで保守主義が選択されるのか、保守主義のタイプによってどのような違いが生じるのかを明らかにした。最も重要な点は、モデル分析に保守主義のタイプを導入したアイデア自体にあると外部からは評価されているようであり、2009年11月に国際学会Asian-Pacific Conference on International Accounting Issuesの審査に合格し発表を行った他、すでに2010年度に行われる国際的に最も重要視されている二つの学会であるAmerican Accounting AssociationおよびCanadian Academic Accounting Associationの年度大会の審査にも合格したので発表を行う予定である。また平成22年度に出版される太田康広編著『分析的会計研究』中央経済社に成果の一部が一章分として掲載されることになっている(脱稿済)。この研究の意義は、これまで実証研究が理論なく先走っていた保守主義のタイプについての研究に対して理論的基礎を与える可能性がある点にある。また、今年度の成果によって、この研究枠組みが応用可能性を持っていることが明らかになった。よって予定通り、平成22年度は本年度の成果の応用研究を行っていくことになる。
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