2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730389
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Research Institution | Okayama Shoka University |
Principal Investigator |
川本 和則 Okayama Shoka University, 経営学部, 教授 (70330537)
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Keywords | 会計学 / 会計基準 / 国際会計 / 将来事象会計 |
Research Abstract |
本研究の目的は、個別の会計基準の内容とそれらがもつ会計上の意味の検討を通じて、将来事象会計(非常に多様な将来予測要素を内包する会計処理)の導入に対する合意の獲得方式を検討し、将来事象会計基準の国際的形成のあり方の一端を明らかにすることである。この将来事象会計基準の国際的形成に関する問題は、現代会計を理解するうえで重要な問題のひとつである。 まず、平成21年度は本研究に関連する文献(将来事象会計、国際会計、および現代会計などに関する資料)を収集した。それらの文献をもとに、国際的に注目されている重要な会計問題、それらの問題に関する会計理論、および現在の国際会計基準・国際財務報告基準の形成方法などに関する研究を進めることができた。 くわえて、退去事業に関する会計とポイントに関する会計(商品の販売時などに顧客に対して、将来、商品と引き替えることなどに使用しうるポイントを発行している企業の会計)の2つの個別問題を例に、将来事象会計の内容を検討した。そのことにより、(1) 退去事業やポイントの発行に関する将来予測要素の会計処理方法、(2) その会計処理を支える理論的基礎、および(3) それらの将来事象会計を導入することの会計上の意味を明らかにした。平成22年度はこれらの研究をさらに進展させ、その成果を研究論文として公表する予定である。さらに、平成22年度においては、文献研究を継続するとともに、その他の将来事象会計項目(不確実性を伴う負債の会計など)の研究にも着手する予定である。
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