2011 Fiscal Year Annual Research Report
現代都市再開発における建築家の有名性の生産・流通・消費に関する研究
Project/Area Number |
21730403
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
南後 由和 東京大学, 大学院・情報学環, 助教 (10529712)
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Keywords | 社会学 / 建築家 / 建築 / マスメディア / 都市再開発 |
Research Abstract |
1.建築家・黒川紀章のマスメディアにおける表象を、建築専門誌と新聞・一般誌の比較考察、テレビ番組のアーカイブ調査などによって分析した。そのことにより、建築専門誌のみならず、新聞、一般誌、テレビなどのマスメディアおよび他ジャンルとの関係において、建築家・黒川紀章のイメージがどのように生産、流通、消費されていったのかを明らかにした。この研究内容の一部は、企画メンバーとして参加した「メタボリズムの未来都市」展(森美術館)のカタログに寄稿した。 2.建築家、写真家、美術家、音楽家などとの対談を通じて、建築と周辺領域の関係を多角的に考察することにより、建築が現代社会において生産、流通、消費きれるプロセスの固有性を追究した。これらの成果は、『アサヒカメラ』、『新建築』、『情報学研究調査研究編』などめ誌面で発表した。 3.1970年代以降の現代都市再開発と建築の文化産業に関する日英比較研究を行うため、4月にロンドンへ海外出張し、RIBA(英国王立建築家協会)、Architectural Foundation、The Building Center、王立芸術院、ヴィクトリア&アルバート・ミュージアムなどで、建築のアーカイブやアウトリーチに関する資料収集やピアリ'ングを行った。また、ドッグランズ地区、ロンドン・オリンピック2012の敷地を中心に有名建築家の設計による都市再開発現場の現状をフィールドワークした。これらの調査を通じて、今後、建築の文化政策・文化産業に関する比較研究を体系的に進あていくうえでの土台作りをすることができた。
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