2009 Fiscal Year Annual Research Report
ローカル局とCATVの地域メディアとしての機能に関する研究
Project/Area Number |
21730424
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
大谷 奈緒子 Toyo University, 社会学部, 講師 (50364716)
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Keywords | ローカル局 / CATV / 地域メディア / 地域関連情報 / コミュニティ / 地上デジタル放送 |
Research Abstract |
2011年の地上デジタル放送への完全移行は、在京キー局だけでなく、ローカル局およびCATVへも大きな影響を与えている。これまでローカル局は在京キー局とネットワークを結ぶことによって全国放送の一端を担うとともに、県域の地域関連情報を提供する地域メディアとしての役割も果たしてきた。しかし、在京キー局の衛星放送サービスへの参入、デジタル化への投資負担および「マスメディア集中排除原則」の段階的な緩和などからローカル局の社会的機能について見直す時期であると考えられる。他方、地方において地域情報メディアとしての役割を担ってきたCATVは情報通信インフラを活かした総合情報通信メディアとしての機能が期待されており、通信ネットワーク化とデジタル化によって実現する従来のCATVの枠を超えたサービスが期待されている。本研究では地方におけるテレビジョン放送の現状について把握し、地域メディアとしての放送メディアの将来について展望することを研究の目的としている。 平成21年度はローカル局とCATV事業者の現状について把握するとともに、次年度に実施するローカル局とCATV局を対象とする全数調査の調査票作成のための情報収集を行った。具体的には、ローカル局とCATV局数社を対象に、(1)デジタル化の現状とデジタル化が事業に与える影響、(2)ローカル局のデジタル化によるコンテンツへの対応、(3)ローカル局の地域メディアとしての位置づけ、(4)CATVのテレビ補完メディアとしての機能、(5)CATVの総合情報通信メディアとして事業展開、(6)CATVの地域メディアとしての機能、(7)ローカル局とCATVの関係性、(8)地域のコミュニケーション・メディアとして地域住民へ果たす機能などについてインタビュー調査を実施した。
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