2010 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険施設における介護職員の労働環境改善に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21730454
|
Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
東野 定律 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (60419009)
|
Keywords | 社会福祉関係 / 介護 / 介護保険 |
Research Abstract |
介護福祉施設で効率的な介護職員の人的資源管理を行うには、提供された介護業務自体の実証的な研究が必要であり、これらについての一致した知見は得られておらず、特に、夜勤者における業務の実態について実証的なデータを用いた検討は、十分な状況ではない。 このため、現状の介護保険施設等においては、夜勤における介護業務体制についての標準モデルが提示できない状況となっている。 そこで本研究では、介護職員の夜勤業務の実態を調査し、入所者に提供されている介護業務量と、介護職員の属性や精神的・身体的負担、勤務形態などの関係を明らかにすることを目的とした。 分析対象は、介護老人福祉施設AおよびBの2施設(以下、介護福祉施設)および認知症高齢者グループホーム1施設(以下、GHと略す)で実施された24時間の他計式1分間タイムスタディ調査データを分析に用いた。この調査で収集された総データは、職員36名分のケア内容別ケア時間のデータおよびケアごとの身体的負担感、精神的負担感の有無に関するデータであった。 研究結果から、夜勤帯での業務内容やその時間に関しては、日勤帯の業務と大きく異なることが明らかになった。また、勤務帯によって負担が高い業務が異なり、今後は、これらの業務を提供した高齢者別に同じ業務でも負担が異なるのかといった詳細な分析が必要となると考えられた。
|