2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730455
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
全 泓奎 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 准教授 (00434613)
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Keywords | 東アジア / 先進都市 / ホームレス / 社会的不利地域 / 居住支援 / 居住福祉 |
Research Abstract |
本研究は、グローバル化やそれに伴う産業再編によって、都市の再構築が進められてきた東アジアにおけるホームレス支援モデルの類型化を図っていくことを目的としている。そのため、東アジアの先進都市におけるホームレス化と社会的排除との関連性について、実証的で総合的な調査手法を包括的に用いながら実地調査に取り組んだ。今年度は、昨年度に引き継いで住宅困窮者支援の日韓比較を始め、これまでの調査研究過程の中で非常に類似した問題を抱えていることが発見できた、台湾における住宅困窮層及び社会的不利地域についても実地調査や文献のレヴューなどを行いながら他の東アジア諸国との比較検討を行った。さらに、住宅困窮層及び社会的不利地域の再生に向けた都市間のネットワークを図るため、東アジアの包摂都市に向けたワークショップを企画し、実行させ、今後も研究や支援手法、政策的な連携が期待できる交流ネットワークを継続させていくことを進めている。研究の成果においても関連した施策や支援手法が多様化しつつあるホームレスなど住宅困窮層に対する居住支援や社会的企業など、関連したプログラムに対して実態調査を踏まえた調査分析および、評価を行った。そして、国際シンポジウムでの報告をおこなうと共に学術ジャーナルや都市政策に関連した雑誌、そして文献等を通じて発表を行った。これらの研究成果を通じて各先進都市が抱えている同様の問題の現状に対する共通的な認識に資すると共に実践のレヴェルにおいてもフィードバックできることが期待できよう。
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