2009 Fiscal Year Annual Research Report
利害対立の調整プロセスと結果の受容に関するゲーミング研究
Project/Area Number |
21730493
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
杉浦 淳吉 Aichi University of Education, 教育学部, 准教授 (70311719)
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Keywords | 利害調整 / 社会的受容 / 集団意思決定 / ゲーミング・シミュレーション / リスクの分配 / ステークホルダー / 消費行動 / 環境問題 |
Research Abstract |
主に以下の3点から研究に利用可能な利害調整ゲームを開発し,実験的な検討を行った。 (1) 利害対立場面での集団意思決定に関連する要因利害調整ゲーム「ステークホルダーズ」の原型として、食品のメニュー選択をテーマに集団で5種類のスープから1つを選ぶ課題を統制された実験刺激として利用した。この課題に関して、(1)意見対立のパターンの把握、(2)決定方法のパターンの把握に注目しながら、複数の実験を行った。その結果、集団意思決定への参加者の選好の類似性、メンバーの利害への着目度が、意思決定のプロセスと結果の受容に関連することが明らかとなった。 (2) ゲーミングのバリエーションのルール設定実施した利害調整ゲームの課題において、ゲームのルールや手続きを調整する作業に加え、新たなテーマ(環境問題,消費行動)によるゲームを作成した。課題に応じたルールの調整を行い、集団で1つの選択肢を選ぶ課題だけでなく、複数の選択対象をメンバー間で配分する課題など、オプション・ルールやゲームのバリエーションの設定を行った。 (3) 他の方法との比較過去の実験室実験や社会調査による研究の方法にくわえ、他のゲーミング・シミュレーションが本研究目的において利用可能かどうか検討を行った。その結果、説得と交渉を扱った「説得納得ゲーム」、意見分布推測を扱った「クロスロード」、および環境政策を扱った「キープクール」が、相互に関連する複数の利害対立のパターンを表現し、利害の調整を扱い得るシミュレーションとして「ステークホルダーズ」と補完関係にあることが、複数の実験から明らかになった。ステークホルダーズのルールと海外での利用可能性について、研究協力関係にあるスイスのM. Ulrich氏と検討を行った。
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[Presentation] Transmitting the pro-environmental norm to the next generation : Comparing Germany and Japan2009
Author(s)
Ando, K., Yorifuji, K., Matthies, E., Selge, S., Ohnuma, S., Sugiura, J., Usui, J.
Organizer
8th Biennial Conference on Environmental Psychology
Place of Presentation
Zurich, Switzerland
Year and Date
2009-09-09
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