2012 Fiscal Year Annual Research Report
ポジティブ/ネガティブな自己認知が目標追求行動に与える影響
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21730499
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
尾崎 由佳 東海大学, 公私立大学の部局等, 講師 (50459434)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 制御焦点 / 自己制御 / 自己認知 |
Research Abstract |
社会的に排斥される状況をつくることによって制御焦点を操作した。社会的排斥は,すなわち社会的損失を意味するため,予防焦点を活性化する(Molden et al., 2009)。また,自己認知の感情価については,身体的温度によって操作した。身体的温度の温かさは所属欲求を満たすという(Bargh & Shalev, 2011)。集団から受容されているかどうかという認識は自尊心に影響を与える(sociometer; Baumeister & Leary, 1995)。つまり,身体的温度において“冷たさ”をプライミングすることは自己認知をネガティブにすることの間接的操作になる。したがって,社会的に排斥されて予防焦点が活性化しているときに,身体的な“冷たさ”を経験して自尊心が下がると,損失回避的志向が高まるだろうと予測した。損失回避志向については,低地位の他者に対して受容を求める(すなわち拒絶の可能性を低める)程度を指標とした。大学生48名が,まずCyberball課題において社会的排斥あるいは受容の操作を受けた。続いて,半数の参加者には冷たい物を持ってもらい,残りの参加者には温かい物を持ってもらうことで,身体的温度の操作を行った。ビジュアルドットプローブ(VDP)課題を行い,高地位ターゲット(中年の顔)と低地位ターゲット(児童(小学生)の顔)に対する注意の程度を測定した。成人/児童の顔写真が表示された試行の平均反応時間について2(排斥) ×2(身体的温度) ×2(ターゲット)の分散分析を行った。その結果,排斥の主効果のみが有意傾向であった。すなわち,排斥された参加者の方が受容された参加者よりも,写真の種類に限らず,顔写真に対する注意が増加していたという結果であり,仮説は支持されなかった。手続きを改善するなどして検討を進めていくことが必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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