2011 Fiscal Year Annual Research Report
学習指導要領改訂に伴う指導方法等の変化と生徒の数学に対する動機づけ的特性との関係
Project/Area Number |
21730536
|
Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
山森 光陽 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 主任研究官 (60370079)
|
Keywords | 教育心理学 / 中学校 / 動機づけ / 学習指導要領 / 数学 / 縦断研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は,学習指導要領の改訂に伴う移行措置および全面実施による中学校数学の指導方法等の変化と,生徒の数学に対する動機づけ的特性の変化を記述することで,新学習指導要領の全面実施にむけて,生徒の数学に対する動機づけ的特性が向上するかを明らかにすることである。そのために,研究期間(4年間)において,学習指導要領の改訂に伴う移行措置および全面実施による教育課程,指導方法等の変化を記述するとともに,生徒の数学に対する動機づけ的特性の経時的変化をとらえるための調査を実施している。 平成23年度においては,平成22年度の調査結果の集計表および回答一覧表を調査協力校に直接説明をしながらフィードバックを行い,各校で授業改善のための資料として用いられるようにした。また,途中集計結果を用いながら生徒質問紙調査の改善を行った。さらに,混合モデルやマルチレベルモデルをはじめとした,本研究で得られたデータに対して適用することを計画している統計的手法に関する文献研究を行った。 本研究は,3年間にわたって調査対象生徒の動機づけ的特性を個人レベルで経時的変化を追跡できるよう調査を行うものであり,平成23年度に実施した調査の完了をもって,本研究の目的に沿った分析が可能となることから,平成24年度においては調査結果の分析ととりまとめを行う。この結果は,学習指導要領改訂の前後や移行措置期間中における生徒の経時的変化を検討した研究がない現状にあって,次期指導要領改訂の際の移行措置の在り方等を検討する上での資料となることが期待される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学生の学校在籍期間中(3年間)年1回の調査を行うことで,中学校在籍期間中の数学に対する動機づけ等の経時的変化を追跡することが本研究の目的であり,昨年度に至るまでの3年間,順調に調査を実施してきているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は本研究課題の最終年度に当たっているため,昨年度までに実施した調査データの整理と分析に中心的に取り組む予定である。また,平成22年度より2回目の縦断調査を実施しており,その調査が今年度3月に完了する見込みである。
|