2011 Fiscal Year Annual Research Report
大規模公的試験の資格試験化と段階的学力評価を行う為のテスト標準化理論の開発と実践
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21730538
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Research Institution | The National Center for University Entrance Examinations |
Principal Investigator |
荘島 宏二郎 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (50360706)
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Keywords | テスト理論 / 大学入試センター試験 / 潜在ランク理論 / 心理統計学 / 多変量解析 / 非対称多次元尺度法 / ベイジアンネットワーク / 局所従属 |
Research Abstract |
多くのテストは、100点満点などのスケールによって、受検者の学力を連続尺度の上で位置づけるという方法によって、受検者の学力を評価している。しかし、実際のテストは、1点1点の細かい刻みで、学力を評価できるほど解像度は高くなく、せいぜい、5~20段階で評価できるくらいである。 潜在ランク理論(あるいはニューラルテスト理論)は、学力を段階評価しながら、テストの標準化を行うための統計理論である。潜在ランク理論は、自己組織化マップや生成トポグラフィックマッピングのメカニズムを応用したモデルである。潜在ランク理論のプロジェクトは、以下のサイトで進行中である。 http://www.rd.dnc.ac.jp/~shojima/ntt/index.htm 今年度は、テストを資格試験として、学力を段階評価するための標準化理論である潜在ランク理論(latent rank theory,LRT)の開発を行った。また、LRTを用いて、センター試験などの大規模公的試験に適用し、資格試験として標準化する試みを行った。並行して、大規模公的試験を資格試験として取り扱うことの社会的意義と功罪についても考察した。 また、本研究と関連して、以下の講演を行った。 ・2011年7月「能力記述文構築のためのテスト理論とその分析ツール」日本言語テスト学会第34回研究例会(於 新潟青陵大学) ・2011年9月「学習評価の新潮流」日本行動計量学会第39回大会・日本テスト学会第9回大会(於岡山理科大学)※植野真臣氏(電気通信大学)と共同 ・2011年11月「テストデータを分析する:古典的テスト理論・項目反応理論・潜在ランク理論による学力評価」外国語教育メディア学会中部支部第78回大会(於 立命館大学)
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