2011 Fiscal Year Annual Research Report
抑うつ・不登校・ひきこもりに対する家族及びコミュニティー支援のあり方に関する研究
Project/Area Number |
21730542
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 宏平 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (60369139)
|
Keywords | 心理的介入 / 支援システム / 抑うつ / 不登校 / ひきこもり |
Research Abstract |
本年度は、不登校児童生徒の再登校においてリソースとなる家族及び学校システムを検討するため、再登校レディネス尺度の作成を試みた。0その結果、「家族内接触因子(6項目)」、「非学習・水平関係接触因子(5項目)」、「学習・垂直関係接触因子(6項目)」の3因子が抽出された。さらに、これらの因子のうち、「非学習・水平関係接触」因子と「学習・垂直関係接触」因子は、夜間登校や別室登校といった教室外登校得点と中程度の相関を示していた。一方、「家族内接触」因子は、教室外登校との関連はみられないものの、「学習・垂直関係接触」との関連がうかがわれた。 また不登校のタイプのうち、"よい子の息切れ"タイプと思われるグループでは、不定愁訴を訴える傾向が見られやすいこと、さらに上記3因子のうち、"家族内接触"にとどまりやすく、「教室外登校」と関連する「非学習・水平関係接触」や、「学習・垂直関係接触」には至りにくい可能性が示唆された。 今後、データの数を増やした検討を行うと共に、様々なタイプの不登校との関連を検討することが望まれる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進んでいるが、データの数を増やす必要がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
不登校、ひきこもりの方々への援助職についている方を調査対象として、さらにデータを収集する。研究計画の変更、遂行上の問題点は特にないものと思われる。
|