2009 Fiscal Year Annual Research Report
大学生に対する心と体の成長支援プログラムの実証的研究
Project/Area Number |
21730544
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
足立 由美 Kanazawa University, 保健管理センター, 講師 (30447677)
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Keywords | 心と体の健康教育 / コミュニケーション / 学生支援 / 食育 / ファシリテーション / 教育効果 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「心と体の育成による成長支援プログラム」の実施により、どのような教育効果があったのか、というプログラム全体の評価と、ひとりひとりの学生がどのような発達的変化をしたのか、という個人を中心とした評価を行うことである。 本年度は、このプログラムが目標とする自己管理能力、コミュニケーション能力、他者援助精神の育成について、正課教育から課外教育にわたる3種類の教育方法による結果の比較、6種類の教育内容による結果の比較を質問紙調査によって行い、評価に取り組んだ。 その結果、平成20年度のデータから、集中講義と課外教育の教育効果と教育内容による差異が明らかになった。参加者の主観的評価から、健康への関心、自分に関する気づき、他者への関心、他者との交流が高まったことが確認できた。教育内容としては、自己管理能力、コミュニケーション能力、他者援助精神を総合的に上げるには食育が有効であることが示され、ファシリテーションの重要性が示された(足立ら、2010)。平成21年度のデータから、必修科目、集中講義、課外教育の教育効果が確認され、参加者の健康への関心は課外教育>集中講義>必修科目の順に、教育効果は集中講義>課外教育>必修科目の順に高い傾向が示された(足立ら、2010)。また、新たな文献研究によって、自己管理能力、コミュニケーション能力、他者援助精神の測定に自己管理スキル尺度、アサーション度、社会的スキル尺度、個人志向性・他者志向性PN尺度を追加することを決定した。 来年度は、約2年間の参加者の特徴をプログラム内容別に分析すること、本年度に作成した質問項目を用いて、自己管理能力、コミュニケーション能力、他者援助精神の測定を行い、学生の成長から教育効果を評価する予定である。
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