2009 Fiscal Year Annual Research Report
カードゲーム方式ブレインストーミング法によるストレス軽減効果の検討
Project/Area Number |
21730561
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
西浦 和樹 Miyagi Gakuin Women's University, 学芸学部, 教授 (40331863)
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Keywords | 創造性 / ブレインストーミング / ストレス軽減 / 教育ツール / 抑うつ感 / 不安感 |
Research Abstract |
改正教育基本法の施行により,"豊かな人間性と創造性"が掲げられており,創造性が注目されるようになった.その思考プロセスである発散的思考と収束的思考については多くの創造性技法が生み出されたものの依然として不明な点が多い.その理由の一つは,アイデア創出にかかわる発想(アブダクション:帰納的推論でも演繹的推論でもない第3の推論)についての心理学研究がほとんどなされていないことによる. そこで我々は、創造性育成のための教育ツールの開発を行った.プロトタイプの開発により,企業の開発部門において発想支援ツールとして注目されることになったが,その心理メカニズムの解明が進んでおらず,教育現場では積極的に授業に活用するには至っていない. 本研究の目的は,創造性育成のための教育ツール開発を試み,その心理的効果を検証することであった.カードゲーム開発にあたって,ブレインストーミングを4つの役割(判断遅延、質より量、突飛さ歓迎、他の人に便乗)に置き換えた役カード(4種類各10枚),同時に,発想を促進するTOIカード(50種類)を簡潔明瞭なカードデザインとなるように留意しながら作成した.ゲームのルールについても検討を行い,わかりやすいルール(30秒ルール)を採用することとした. 被験者35名に対して,本カードゲームを実施したところ,本ゲームは,平均35個のアイデア量を産出することを確認した。また抑うつ感の高い被験者は,ゲームの進行に伴って抑うつ感が低くなることを示した.さらに,ブレインストーミング法の基本ルールについては,長期にわたり保持されていることが明らかとなった.
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Research Products
(4 results)