2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730562
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
森 丈弓 いわき明星大学, 人文学部, 准教授 (00512154)
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Keywords | 犯罪 / 非行 / リスクアセスメント / 生存時間分析 |
Research Abstract |
前年度に開発を行った、Hoge & Andrews (2002)による第3世代リスクアセスメントツールであるYouth Level of Service Inventoryの日本語版を用いて、家庭裁判所に係属し、少年鑑別所に入所してきた非行少年について、法務省に所属する法務技官によって資質鑑別業務の一環として作成されたリスクアセスメントツールの項目について調査を実施し、追跡調査を継続して行った。調査は法務省職員で、非行臨床の専門家である法務技官の手によって実施された。 調査では、我が国の非行少年の犯罪リスクについて、再犯と関連の深いと考えられる非行歴、家庭状況・養育、教育・雇用、仲間関係、物質乱用、余暇・娯楽、人格・行動、態度・志向等の各領域についての実証的なデータと、追跡によって得られた再犯についての情報を収集することができた。本研究では再犯は少年鑑別所への再入所と定義しており、そのことで一定程度の重大性、悪質性を有する犯罪についての分析を行うことが可能となっている。したがって、対象となる領域でどの程度の問題性を対象者が有しているかと、一定程度重大な犯罪の関連についての知見が得られてきている。 この内容については、2010年の日本犯罪心理学会、2010年のアメリカ犯罪学会において発表を行った。非行少年の再犯については、継続的な追跡が必要であり、時間も長期に渡ることになるが、現在再犯についての情報が蓄積されてきており、1部についてはそのデータを使用して再犯を予測する要因の抽出・分析が行われた。
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