2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730562
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
森 丈弓 いわき明星大学, 人文学部, 准教授 (00512154)
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Keywords | 犯罪性 / リスクアセスメント / 再犯 |
Research Abstract |
犯罪の性質や個別の状況、態度、信念を評価し、それによって少年が将来的に法律に沿った生活ができるよう援助するのに必要な介入のタイプを明確にすることが、リスクアセスメントの定義であり、犯罪、非行分野におけるリスクアセスメントは、対象者の再犯抑止に役立ち、適切な処遇の実施を通じて更生を支援するものでなければならない。そのためには、実証的な裏づけのあるリスクアセスメントを実施することが必須であるが、我が国においては再犯リスクに関する実証的な研究は乏しいため、本研究において実証的なリスクアセスメントを確立させることは重要である。 当該年度は、このリスクアセスメントツールを使用して、実際に家庭裁判所に係属し、少年鑑別所に入所してきた非行少年について、法務省に所属する法務技官による資質鑑別業務の一環として作成された項目について調査を実施した。当該年度は、これまで研究の継続によって追跡期間が長く取れているので、再犯と関連の深い、非行歴、家庭状況・養育、教育・雇用、仲間関係、物質乱用、余暇・娯楽、人格・行動、態度・志向等の各領域についてデータを分析し、予測的妥当性の検証及び具体的に再犯予測確率を算出するためのツールを作成した。再犯予測確率の算出に当たっては、生存時間分析のうちの加速故障時間モデルを使用し、ツールのリスク得点に応じて細かな確率計算を行えるような処理を開発している。
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