2009 Fiscal Year Annual Research Report
心理教育・社会福祉サービス領域におけるプログラム評価実践に関する研究
Project/Area Number |
21730567
|
Research Institution | Bunri University of Hospitality |
Principal Investigator |
安田 節之 Bunri University of Hospitality, サービス経営学部, 専任講師 (00434340)
|
Keywords | プログラム評価 / 心理教育プログラム / 社会サービス / 社会福祉サービス / アカウンタビリティ / プロセス評価 / アウトカム評価 |
Research Abstract |
本研究は,学校・企業・地域コミュニティで実施されている様々な心理教育プログラム・社会福祉サービスに関する評価実践法を検討し,異なる領域のプログラム特性や実施フィールドの特徴を比較しつつ,各プログラムの実施文脈に最も適した評価方法を開発することを目的としている。平成21年度は,地域コミュニティにおける福祉サービスの提供主体である地域包括支援センター(都内346箇所)への質問紙調査を行い,評価の実施状況および実施方法を把握した。データ分析(N=174,回収率50.3%)の結果,多くの事業所が評価の必要性および効用性(例:支援の質の向上)を認識しているものの,"何をどう評価してよいかが明確でない"といった方法論についての課題を抱えていることが明らかになった。また,技術支援体制の確立および組織キャパシティの強化というニーズが存在することも明らかになった。 一方,教育領域におけるプログラムについては,中学校や高校のスクールカウンセリングプログラムおよび高大接続においてその必要性が指摘されている大学の初年次導入教育プログラムの2つのプログラムのフィールド調査を通じて,実践と評価のサイクルのあり方を検討した。その結果,プログラム実践のニーズ(介入の必要性)は常に存在するものの,評価を通じてどのようにプログラムを改善していくか,そして別の目的の評価(例:アカウンタビリティ)においてはどのような方法論,評価ツール,技術支援等が必要になるか,という点を評価実施者とステークホルダーの視点から明確化することが必要であることがわかった。また,プログラムが参加者(学習者)に及ぼす影響についての効果理論およびプログラムの実施・オペレーションについてのロジックモデル等を活用したプロセス評価やアウトカム評価を提案・実施する際のコンサルテーションモデルの必要性も明らかになった。
|
Research Products
(3 results)