2012 Fiscal Year Annual Research Report
アタッチメント理論に基づく乳幼児-養育者関係支援プログラム開発のための基礎的研究
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21730575
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
北川 恵 甲南大学, 文学部, 教授 (90309360)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 心理学的介入 / アタッチメント / 親子関係 / Circle of Security |
Research Abstract |
研究最終年度である平成24年度は、日本の実践に広く提供しうるプログラムの開発、実施、効果検証を行った。 まず、Circle of Security(COS)プログラム開発者が、健全なアタッチメントについてわかりやすく養育者に伝えることと、支援者にとっても習得と実施が容易であることを目指して開発したCOS Parenting(COSP)プログラムのDVDとマニュアルの日本語訳を作成した。翻訳に際しては、COSならびにCOSP開発者であるBert Powell氏と緊密に連絡をとりながら、正しい意味を適切な日本語で表現する工夫を行った。 「子どもとの関係を振り返りたい」動機をもつ3組(うち1組は転居により途中までの参加)の母親とその子どもを対象に、「親子がホッとつながるプログラム」を実施した。前半は入門編として、全8回からなるCOSPプログラム日本語版を実施した。後半3回では、参加親子1組ずつのビデオ振り返りを実施し、入門編で学んだ視点を自己体験的に理解できるようにした。COSPプログラムの心理教育的な内容は、必要な補足説明をすることで日本の親子にも有用であることを確認した。また、必要であった補足説明を、翻訳の推敲に活用した。 効果の検証は、COSPプログラム実施前後にストレンジ・シチュエーション法(SSP)とCOS面接(COSI)を行い、介入前後にアタッチメント投影法(PARS)、アタッチメント行動チェックリスト(ABCL)を行うことで検討した。特に、SSPにより、親が子どものアタッチメント欲求への気づきと応答を高めたことが認められ、心理教育を中心とするCOSPプログラムだけでも親子関係の改善に一定の効果があった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)