2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730595
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
近久 幸子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00452649)
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Keywords | 睡眠制御 / PPARs / AMPK |
Research Abstract |
睡眠制御におけるperoxisome proliferator activated receptors(PPARs)の役割について3つのサブタイプ(α、β、γ)ごとに調べるために、まず始めにPPARαノックアウトマウスの睡眠測定を行った。覚醒・睡眠量に関しては、PPARαノックアウトマウスと野生型マウスの間に有意な差は認められなかった。しかし、PPARαノックアウトマウスのノンレム睡眠時のデルタパワーは野生型マウスに比べて大きく増大しているとともに、断眠に対するリバウンドが小さかった。このことから、PPARαは睡眠深度および睡眠のホメオスタシスに関与している可能性が示唆された。またこれらのマウスに対して24時間の絶食を行ったところ、野生型マウス、PPARαノックアウトマウスともに心拍数と血圧の低下が認められるが、PPARαノックアウトマウスの方がその低下が極めて顕著であった。このことから、絶食時の循環調節にはPPARαが必須であることが明らかとなった。また、絶食時の外側視床下部のプレプロオレキシンとそのレセプター、ニューロペプチドYレセプター、弓状核のニューロペプチドY、AgRPやPomCなど、摂食関連遺伝子の発現変化について検討を行った。その結果、PPARαノックアウトマウスは通常時のPomCの発現が増大しているとともに、絶食時のニューロペプチドYレセプターの発現が低下していたことから、中枢のPPARαがこれらの遺伝子と相互作用している可能性が示唆された。現在、中枢のPPARαのみをノックダウンする方法を用いて、中枢PPARαの睡眠制御への役割について検討中である。
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Research Products
(5 results)