2009 Fiscal Year Annual Research Report
顔情報処理における他人種効果:分類画像法と視線解析法を用いた検討
Project/Area Number |
21730607
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
永井 聖剛 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 人間福祉医工学研究部門, 研究員 (00415720)
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Keywords | 実験計心理学 / 感性情報学 / 顔認知他人種効果 / 分類画像法 / 視線解析 |
Research Abstract |
本研究では視線解析と分類画像法とを組み合わせ,自人種顔弁別,他人種顔弁別時の視覚情報処理特性を詳細に示すことにより,他人種効果の原因を明らかにすることを目的とする.より具体的には,1)分類画像と視線解析を同時測定し,解析する手法を確立する.2)自人種顔,他人種顔弁別間で,視線分布に違いがみられるかを検討する.3)自人種顔,他人種顔弁別間で,分類画像に違いがみられるかを検討する.4)自人種顔他人種顔弁別間で,視線分布と分類画像との関係を検討する.5)以上から,顔情報処理における他人種効果の原因を明らかにすることを目的とする.今年度は本目的達成ための根幹となる1)のステップに十分な時間をかけた.のため本研究では従来よりも高解像度の刺激を用いて詳細な検討を行うこととし,より精密な刺激提示,並びにデータ解析に必要な実験システム(高精度色彩輝度計の導入等)を確立した.具実験で用いる顔刺激データベースについては,グラスゴー大学のCarl Gaspar博士と協力して完成させた.その後,本実験システムを用いて,分類画像が計算可能であることを確認するための予備的な実験の実施,そしてそれらのデータ解析を行った.実験の結果,分類画像単独では他人種効果を記述することが不十分な可能性が指摘され,被験者反応一貫性分析など他の反応指標と合わせてデータを記述する方法,複数の顔刺激対を用いて検討する方法を取る方法がよいことを示唆する結果を得た.
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Research Products
(2 results)