2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンプリヘンシブ改革期のイギリスにおける共通カリキュラム論の研究
Project/Area Number |
21730630
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
二宮 衆一 Wakayama University, 教育学部, 准教授 (20398043)
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Keywords | イギリス / カリキュラム / コンプリヘンシブ / 混合能力学級 / 個別化教育 |
Research Abstract |
平成21年度は、まず「個別化・個性化学習」と「協同学習」という2つの「混合能力教授」の考え方を理論レベルと実践レベルの双方で明らかにすることを試みた。具体的には、コンプリヘンシブ改革期に発行されていた『Comprehensive Education(1966~1986)』、混合能力学級と「混合能力教授」に関するケリー(A.V.Kelly)の著作などを検討した。その結果、「個別化・個性化学習」については、理論・実践双方において一層明らかとなったものの、「協同学習」については、実践事例をいくつか見いだせたのみで、理論的解明にまでは至らず、課題を残すことになった。次に、共通カリキュラム論研究については、研究を進めていくために1980年代から近年までコンプリヘンシブ運動の拠点となっていたCSCS(Centre for the Study of Comprehensive Schooling)の関係者を訪問し、アドバイスや資料提供などを受ける計画をたてた。そのために、平成21年度は、CSCSが発刊した著作等を検討した。2月の渡英に際しては、CSCSのジャーナルの編集長を務めたこともあるMark Hewlett氏やMargaret Tulloch氏、そしてロンドン大学の名誉教授John White氏を訪問し、Curriculum to serve societyやNottingham Teacher Education Projectといったこの研究を進めていく上で有用な資料の提供を受けることができた。
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Research Products
(2 results)