2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本におけるセクシュアル・マイノリティ教育の実態とその必要性・有効性に関する研究
Project/Area Number |
21730636
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Research Institution | Tsuru University |
Principal Investigator |
渡辺 大輔 都留文科大学, 文学部, 非常勤講師 (00468224)
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Keywords | セクシュアル・マイノリティ / 同性愛 / 性教育 / ジェンダー / 人権教育 / 授業実践 |
Research Abstract |
平成22年度は、研究の目的、研究実施計画に沿って、以下の研究を実施した。 1.現在セクシュアル・マイノリティを視野に入れた教育実践を観察調査し(京都および滋賀)、実践を行っている教員およびその学校の教職員に、授業の成果や課題、セクシュアル・マイノリティをめぐる問題に対する意識などについての聞き取り調査を行った。 2.中学校(京都)においてセクシュアル・マイノリティに関する授業(人権教育)を企画し、実践し、生徒の感想文からその成果を分析した。京都の中学校では昨年度に引き続き生徒たちによる座談会を企画し、当該授業を受けての感想および成果について率直に語ってもらった。また高等学校(東京)では総合的な学習の時間をつかった性の授業における多様な性についての授業を構想した。これに関しては次年度に実践し、分析・修正していく予定である。 3.外国調査として、フィンランドのヘルシンキでセクシュアル・マイノリティ支援活動を行っているSETAを視察し、教育活動等について聞き取り調査を行った他、中学校の教師に性教育についての聞き取りや、ユースセンターの見学等を行った。フィンランドでのセクシュアル・マイノリティ教育支援の実態を知ることで、今後の日本のセクシュアル・マイノリティ教育の課題と方向性を考察することが可能となった。また、昨年度のカナダ調査について学習会で報告をした。
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