2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730670
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中矢 礼美 広島大学, 国際センター, 准教授 (70335694)
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Keywords | 平和教育 / カリキュラム開発 |
Research Abstract |
本年度は,4力国7つのカリキュラムを比較検討し,またカナダでの調査を踏まえて,平和構築コンピテンシーを育成するカリキュラム開発の方法について研究をまとめた。 1.諸外国のカリキュラムにおいて非暴力による平和への希求という価値の醸成とその実践能力の育成がどのように組み込まれているのかについて比較検討し、その特徴を明らかにした。 2.諸外国のカリキュラムを比較考察し、平和教育カリキュラム開発方法の特徴と平和構築コンピテンシーのコアコンピテンシーと効果的な平和教育方法を明らかにした。 1)ナショナルスタンダードとの関係を表示して学力保障を行う方法 平和教育カリキュラムの位置づけについて、人権や民主主義といった知識事項に注目して社会科などの隣接教科との関連性を示すのみならず,各活動で向上を目指すスキルについて学力基準との関連性をチャート化することができれば、学力保障を示すことになり、学校で取り組みやすくなる。 2)平和教育のコアコンピテンシーである非暴力的解決方法を効果的に育成する内容構成と教授学習の効果的な方法 探求型学習:過去から現在へとつながる暴力と非暴力的解決に関する事項についての豊かな資料を活用し、批判的・倫理的・複眼的な思考を深める問題設定に沿って、常に個人の行動と地域・社会・国家・世界の関係性の認識を深める学習は、コンピテンシーの育成に効果的である。 経験型学習:年度の前半は自らの経験から知識とスキルを学び、理解を深め、そして後半は実際に地域でその知識やスキルを活用する実践活動を行うことでコンピテンシーの育成が可能となる。 3)生徒の学びに直接還元できるコンピテンシー評価の方法 コンピテンシー基準に即して、教師が観察評価を行い、生徒は自己評価やピア評価をおこなうことは、日々の学習意欲を高め,コンピテンシーの向上を促進し、カリキュラム・教授法の改善にも有効。
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Research Products
(4 results)