2011 Fiscal Year Annual Research Report
国際的な生徒参加型データを活用した統計学習サイトの構築
Project/Area Number |
21730692
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
青山 和裕 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10400657)
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Keywords | 統計教育 / 数学教育学 / 統計学習環境 / 学習サイト |
Research Abstract |
中学校数学科「資料の活用」領域及び高等学校数学I「データの分析」の学習で活用のできるセンサス@スクールプロジェクトサイトを継続的に運用し,利用状況の拡充に努めた。21世紀型の統計学習は日本においてまだ実践・研究が進められておらず,授業事例や教材が不足しているため,教員が授業を実施する上でも困難を抱えているという報告事例は少なくない。本サイトを活用することにより,単なる統計的な知識・方法論の伝達にとどまることのない実践的かつ奥行きのある統計の授業を進めることができる。 統計の授業を実施する上では,授業で扱うデータはどんなものでもよいというわけではなく,分析に向けて生徒を動機づけられるようなストーリーや面白みのあるデータを用いることが重要である。だが,そのような統計学習向けのデータというのは思いのほか少ない。センサス@スクールでは,生徒の生データを提供する点が大きな特色であり,これにより上記の問題点を容易に克服できる。また,世界各国の生徒のデータも入手できるため,分析に広がりや奥行きを持たせられる点も大きな利点である。 平成23年度は,センサス@スクールのシステムに一部不具合が生じていたためその改善に取り組み,サイトを利用しやすいものへと改良した。具体的には,生徒のデータダウンロードの手続きの円滑化や教材事例の提供ページのインタフェース改良などが挙げられる。また,利用を促すためにわかりやすく紹介したパンフレットを作成し,研究会などの機会を活用し配布した。 授業実践も数か所の学校で進められているため,その時の生徒の学習の様子から学習効果の分析を進めるとともに,授業実践事例の蓄積も並行して進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サイトの運用は継続的に進められ,またユーザにとって利用しやすくするための改良も随時進行している。合わせて学校現場での利用も進んでおり,授業実践事例の集積や学習効果の分析も予定通り進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
日本統計学会では統計教育に関連するプロジェクトが複数進められているため,それらとの連動を図り,センサスの内容について認知度を高めるべくパンフレットの配布や利用例の紹介などを行う。 また,関東各県,奈良県,愛知県,岐阜県などの学校現場での利用も見られるため,それらの学校を拠点として近隣学校での利用も呼びかけていく。
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Research Products
(6 results)