2010 Fiscal Year Annual Research Report
児童の認識の発達を促す音痴克服のための歌唱指導教材の開発
Project/Area Number |
21730707
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
小畑 千尋 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (20364698)
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Keywords | 音痴克服 / 歌唱指導 / 児童 / 認識 / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、児童が自分自身の歌唱において内的フィードバック(自分自身の歌唱の音高・音程が合っているかどうかについての認知)ができ、同時に児童の心理面に着目した音痴克服における歌唱指導教材の開発である。 本年度はまず、内的フィードバックができなかった児童(小学3年生)に対する指導実践と追跡調査の分析結果を、日本音楽教育学会第41回全国大会に於いて発表し(「内的フィードバックができない児童に対する歌唱指導-学校外における個別指導事例分析を通して-」2010年9月)、大学公開講座「『つまずき』を超える」に於いては、「音程がとれないメカニズムとその指導」をテーマにレクチャーを行った(東京成徳大学子ども学部公開講座2010年8月)。 また昨年度に引き続き、歌唱指導教材の活用の視点から、小学校の音楽授業観察及び音楽科教員に対するインタビューを実施すると共に、研究協力校において、児童の歌唱に対する意識に関する質問紙調査を、小学1年から小学6年までの全校児童(約500名)を対象に実施した。現在、内的フィードバックと歌唱に対する意識との関連を中心に学年間における特徴について分析を行っている(本質問紙調査の結果は、来年度の日本音楽教育学会第42回全国大会で報告予定である)。 同時に、同研究協力校において、第3学年時からピッチマッチングと内的フィードバックを中心に継続的な歌唱調査を実施している小学6年生の児童約100名に対し、第4回歌唱調査を2010年9月、第5回歌唱調査を2011年3月に実施した。他学年の児童(約80名)の結果(第4学年から第6学年までの3年間で全5回、同歌唱調査を実施)と合わせて、現在分析と検討を行っている。
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