2012 Fiscal Year Annual Research Report
ダウン症児・者における作文表現の発達と支援プログラムの開発に関する研究
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21730713
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
菅野 和恵 筑波大学, 人間系, 講師 (80375451)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ダウン症候群 / 知的障害 / 作文表現 / リテラシー / 支援プログラム |
Research Abstract |
ダウン症候群においては、リテラシー(読み書き能力)を育てることの有効性が指摘され、その習得が言語機能、中でも発話能力や構音を改善させる可能性や、言語発達支援における効果的なツールとなることが論じられてきた。また、リテラシーを育てることは、言語的な能力の促進だけでなく、読書などの文化的な世界への接点、作文や手紙、日記など自分自身を表現することや、他者とのつながりを持つための手段となることもあり、ダウン症者本人の生活の質を高めることにもつながると考えられる。ダウン症候群の書記リテラシー、中でもあるまとまりをもつテキストを産出するような作文表現に関する特徴や発達に関する報告は非常に限定的である。支援方法の立案するためには、評価法を精査した上でダウン症候群の作文表現の発達を明らかにすることが求められる。 平成24年度は、ダウン症児・者の作文表現に関する事例研究として、①事例を選定し、背景情報を収集すること、②支援プログラムの開発を検討すること、③選定した事例に対して、作成した支援プログラムに基づき指導を行うことを中心に行った。支援プログラムは、STEP1:読解力を育てる(基礎)、STEP2:読解力を育てる(応用)、STEP3:表現力を磨く、STEP4:絵や写真を見ながら日記を書く、STEP5:日記を書く、行事の感想文を書く1、STEP6:日記を書く、行事の感想文を書く2(文章の推敲)の6段階で構成された。STEP4の段階の事例に対して支援プログラムに基づき指導を行った。大人とともに絵や写真を見ながら、起こった出来事を共有し、整理していくことを援助する方法として、デジタル情報機器を活用したり、時間を意味することばを示したカードや場所を示すカードを選ばせるといったプロセスをいれたりすることが有効であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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