2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730720
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
丸山 啓史 京都教育大学, 教育学部, 講師 (00452368)
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Keywords | 知的障害 / 放課後 / 余暇 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
第一に、東京都・神奈川県・福井県・京都府・長崎県にそれぞれ所在する放課後活動事業所6ヶ所の訪問調査を実施した。放課後活動の参与観察を行い、放課後活動のプログラムの多様な実態を把握した。また、聞き取り調査を行い、放課後活動のプログラムにおいて重視していることや、学校との連携をめぐる実態と課題を把握した。学校との間で定期的に話し合いを行うなどして、プログラムの質的向上を進めている事業所もあることが把握された。 第二に、2010年6月から2010年9月にかけて、全国的な質問紙調査を実施した。対象は、平成21年度の調査において活動状況が把握された487ヶ所の放課後活動事業所であり、247ヶ所の事業所から有効回答が得られた。その結果から、次のような点が明らかになった。(1)施設・設備の面から活動内容が制約されている事業所が多く、特別支援学校の施設利用についても困難がある。(2)事業所の職員と学校の教師とが相互訪問をするなど、ある程度の関係が学校との間につくられてきている事業所もあるが、学校との連携は、事業所の職員や学校の教師の不定型な実践的努力によるものが多い。(3)学校との連携において、「個別の支援計画」はあまり活用されていない。(4)学校との連携に関しては、学校・教師の意識の問題、学校の側の時間の不足、事業所の側の余裕のなさ、学校内における教師の認識の差、個人情報保護に関わる問題などがある。 以上のことから、これまで十分に明らかにされていなかった、障害のある子どもの放課後活動の内容面での実態と課題の把握を進めることができた。
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Research Products
(2 results)