2009 Fiscal Year Annual Research Report
数理物理学への応用を目指したコンファーマル超代数の表現論の研究
Project/Area Number |
21740007
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
古閑 義之 University of Fukui, 大学院・工学研究科, 准教授 (20338429)
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Keywords | コンフォーマル超代数 |
Research Abstract |
本研究は、コンファーマル超代数や超ヴィラソロ代数と呼ばれる超リー代数、特に、現時点まで数学的には十分に研究されているとは言えないN=2超ヴィラソロ代数に関して、その表現の解明と、数理物理学への応用を目的としている。 本研究では、超ヴィラソロ代数の表現の研究に、アフィン超リー代数を通してアプローチする事を計画している。その第一ステップは、超リー代数のヴァーマ加群の圏に関する(エンライト関手等の)一般論を確立し、それをs1(2,1)型のアフィン超リー代数の場合に適用する事であった。この第一ステップに関しては、目標達成に必要な一般論の準備の段階は完了しつつあるが、その準備した結果をs1(2,1)型のアフィン超リー代数へ適用する段階には至らなかった。この部分は、来年度も引き続き研究を行いたい。 また、超ヴィラソロ代数の表現論と関連する2件の論文を、フランスリヨン大学の庵原謙治氏との共同研究として発表した。1件目のInt.Math.Res.Notice誌に発表した論文では、N=2超ヴィラソロ代数より基本的な、N=1超ヴィラソロ代数の数理物理への応用例が与えられており、今後この研究結果を、N=2超ヴィラソロ代数の場合に拡張していく事を目指す。2件目の論文は、Jour.Math.Phys.誌に発表したもので、この論文では、通常のヴィラソロ代数の半無限形式の空間への表現を、超ヴィラソロ代数を含む超リー代数に一般化した。
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Research Products
(2 results)