2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21740036
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
永野 幸一 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (30333777)
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Keywords | 幾何学 / CAT(0)空間 / アダマール空間 / アレキサンドルフ空間 / CAT(1)空間 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は以下の通りである.Lytchak氏(ボン大学/IMPA)との曲率が上に有界な距離空間に対する求積可能性,局所位相正則性,曲率が上に有界なホモロジー多様体の局所錐性,CAT(1)空間に対する球面定理などの一連の共同研究を研究論文の完成に向けて推進した.その過程では,DC構造の存在など有用な新たな知見を得ており,幾何解析的な話題とも関連が生じてきている.この成果は現在準備中の研究論文に加筆する形で執筆する予定である.これら一連の共同研究はいずれも曲率が上に有界な距離空間の位相構造に関する汎用性の高い結果であり,幾何学的トポロジーの見地から研究を遂行する際に今後役立つことが予想される.またKleiner氏(イェール大学),塩谷氏(東北大学),山口氏(筑波大学)との曲率が上に有界な2次元距離空間の局所構造と自然な曲率測度に関するガウス・ボンネ定理などの共同研究を研究論文の完成に向けて推進した.さらにLytchak氏とは,曲率が上に有界な空間に対するホモロジー多様体の幾何学的特徴付けの研究が始まった.より具体的には,曲率が上に有界なホモロジー多様体が持つ幾何学的な条件を定式化し,様々な性質に関して結果を得ている.ここで定式化した幾何学的条件が,ホモロジー多様体であるための必要十分条件であることが予想される.またこのアプローチは,本研究の研究目標の一つであり本年度研究実施計画で述べた多面体位相正則性の問題に密接に関連しており,曲率が有界な空間の計量的な幾何学と幾何学的トポロジーの融合として今後の発展が期待される. なお本年度を通して,研究実施計画に基づき,国内での研究調査や研究者交流を積極的に行った.
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Research Products
(1 results)