2012 Fiscal Year Annual Research Report
四面体分割からみた結び目と3次元多様体の不変量の研究
Project/Area Number |
21740045
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古宇田 悠哉 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20525167)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 結び目 / 不変量 / ハンドル体 / グラフ / 写像類群 / Heegaard 分解 |
Research Abstract |
任意の 3 次元 Seifert ファイバー多様体に対して,そのファイバーに対応するスピン c 構造,およびスピン構造からくるスピン c 構造の Reidemeister-Turaev トーションを決定した. また,閉 3 次元多様体内の絡み目に対し,その四面体分割を用いて定義される状態和型の量子不変量である色つき Turaev-Viro 不変量を位相的場の理論の立場から定式化し,レンズ空間内のトーラス結び目に対して考察を行った. 一方で,3 次元球面とその中に埋め込まれたグラフおよびハンドル体との空間対の写像類群の有限表示可能性について考察した.さらにグラフに対しては,Sangbum Cho 氏と共同で,グラフの自己同型写像群の部分群として定義される位相的対称群と,空間対の写像類群が同型になる為の必要十分条件を与えた.ハンドル体に対しては,一般の場合の有限表示可能性までは証明できていないが,小澤誠氏との共同研究で,ハンドル体の種数が 2 であるときに,補空間が双曲構造を持つことを阻む曲面をすべて分類し,有限表示可能性を示す解決への道筋を立てた. 一方で Sangbum Cho 氏と共同で,Heegaard 分解を保つ多様体の自己同相写像のイソトピー類の成す群(Goeritz 群)について調べた.3 次元レンズ空間の種数 2 の Heegaard 分解に対し,Goeritz 群が作用する "primitive disk complex" の各連結成分が可縮であることを示し,かつこれが連結である為の必要十分条件を与えた.2 次元球面と円周の直積空間の種数 2 の Heegaard 分解に対しては primitive disk complex が tree であることを示し,Bass-Serre 理論を用いて Goeritz 群の表示を得た.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|