2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21740051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森山 貴之 Kyoto University, 数理解析研究所, 特定研究員(グローバルCOE) (60532554)
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Keywords | 葉層構造 / 横断的カラビ・ヤウ構造 / モジュライ空間 |
Research Abstract |
研究1:横断的リーマン構造の空間の研究 (研究成果)以下のような結果を得る事ができた。 「トート葉層を持つ葉層多様体上において、横断的リーマン構造の空間は滑らかな計量を持つ。」 (意義・重要性)横断的リーマン構造の空間多様体構造を持つ事は知られていたが、滑らかな計量を持つ事は知られていなかった。よって、この結果によりリーマン幾何における諸結果を横断的リーマン構造の幾何に導入できる足がかりとなる。 (今後の発展)リーマン幾何における重要な定理の拡張が期待される。又、トート葉層の条件をどこまで外せるのかを検討し、横断的カラビ・ヤウ構造や佐々木多様体への応用も考えていくつもりである。 研究2:横断的カラビ・ヤウ構造のモジュライ理論について (研究成果)以下のような結果を得た。 「トート葉層を持つ葉層多様体上において、横断的カラビ・ヤウ構造のモジュライ空間はハウスドルフ空間になる。」 (意義・重要性)この結果は研究1において得られた結果からの帰結である。又、この定理自身の応用として、カラビ・ヤウ軌道体のモジュライ理論が得られる事になる。更にこの結果を得た際の手法は横断的カラビ・ヤウ構造だけでなく、横断的超ケーラー、G2、スピン7といった構造にも適応可能である。 (今後の発展)横断的カラビ・ヤウ構造を持つ多様体の例として(ヌル)佐々木多様体がある。佐々木多様体は近年数学のみならず、物理の方からも注目を集めており、重要な研究対象である。よって、今後、物理的現象との係わりも視野に入れて研究を行うつもりである。
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