2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21740051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森山 貴之 京都大学, 理学研究科, 特定助教(GCOE) (60532554)
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Keywords | 佐々木多様体 / 横断的ケーラー構造 / ルジャンドル部分多様体 |
Research Abstract |
研究1:特殊ルジャンドル部分多様体の構成 (研究成果)佐々木・アインシュタイン多様体に特殊ルジャンドル部分多様体を導入し、例を構成した。極小(実際には全測地的な)ルジャンドル部分多様体の例を構成した事になる。 (意義・重要性)佐々木・アインシュタイン多様体の葉層構造がイレギュラー(葉層構造がファイブレーションから誘導されない)のときの極小ルジャンドル部分多様体の例は知られていなかった。 (今後の発展)この構成法は佐々木・アインシュタイン多様体に限らず佐々木多様体の枠組みで用いる事が出来る。よって、こめ方法を用いて今後、佐々木多様体においても新しいルジャンドル部分多様体の例を構成できる可能性がある。又、特殊ルジャンドル部分多様体は横断的に極小ラグランジュ部分多様体として捉える事が出来き、十分研究がある極小部分多様体の方法の応用が期待できる。 研究2:特殊ルジャンドル部分多様体の変形理論 (研究成果)特殊ルジャンドル部分多様体の無限小変形の空間を決定した。 (意義・重要性)佐々木・アインシュタイン構造はキャリブレーションに非常によく似た構造を持ち、佐々木幾何へのキャリブレーションの技巧の応用を可能にさせる。 (今後の発展)キャリブレートされる部分多様体に対応する部分多様体が特殊ルジャンドル部分多様体である。これは球面の場合には非常によく研究されている対象であるが、一般の佐々木・アインシュタイン多様体という枠組みではあまり研究されておらず、佐々木・アインシュタイン多様体において新しい研究対象となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特殊ルジャンドル部分多様体は横断的に極小ラグランジュ部分多様体と言うべき性質を持っている。こういった例の構成や性質を調べる事は横断的な幾何学の研究と言える。この部分多様体から多様体上の「横断的幾何学構造」の情報を知る事が出来きていれば区分で(1)を付けても良かったと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
特殊ルジャンドル部分多様体から佐々木・アインシュタイン多様体の構造を研究していくつもりである。特にファイバーを特殊ルジャンドル部分多様体とする様なファイブレーション構造は今後の研究の一つの焦点である。これは特殊ラグランジュ・ファイブレーションの類似物とみなす事が出来るため、盛んに研究されている特殊ラグランジュ部分多様体の研究結果を参考にできる。
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