2009 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
21740104
|
|---|
| Research Institution | Kyoto University |
|---|
Principal Investigator |
澤野 嘉宏 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 助教 (40532635)
|
|---|
| Keywords | 関数空間 / 再生核ヒルベルト空間 / 分数べき積分作用素 / 時間周波数解析 / フーリエ解析 / Sobolevの埋め込み定理 / 楕円型微分方程式 / 測度空間 |
|---|
| Research Abstract |
本年度はおもに次のことをした.1. 関数空間の著書の作成2. 分数べき積分作用素の性質の考察3. 再生核空間を用いた偏微分方程式の解析4. 時間周波数解析
1. 関数空間の著書に関してはほとんど完成しており,2010年末には日本評論社から出版される予定である.また,著書とは独立に関数空間の性質を調べており,とくに関数空間の分割理論に関して北海道大学の出来光夫氏と2編論文を発表した.以前の自己の研究と関連した関数空間を含むさらに大きな枠組みの論文を中国の研究者2名と共同で出版している.2. 分数べき積分作用素の性質として関数を滑らかにするという性質があるが,このことを量的に考察して,東京大学の田中仁氏,神戸高専の菅野聡子氏と論文を2編発表した.この論文の結果はシュレーディンガー方程式への応用とくに第一固有値への応用が期待でき,研究を継続している.さらに,分数べき積分作用素に関してインドネシアの研究者2名と合同で論文を1遍発表した.分数べき積分作用素の有界性を別の角度から考察し,単独でStudia Mathematicaから論文を発表した.3. 再生核空間を用いて偏微分方程式を近似的に解く方法をポルトガルの斉藤三郎氏と共同で提唱して発表した.再生核空間の著書の原稿を拡充した.4. 時間周波数解析に関しては簡単な周波数空間分解の公式を論文としてまとめて,Michigan Mathematical Journalに受理された.この公式に関しては中国の学会で発表した.
|
