2012 Fiscal Year Annual Research Report
モノドロミ保存変形と積分表示可能な新しい特殊関数についての相補的研究
Project/Area Number |
21740118
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
眞野 智行 琉球大学, 理学部, 准教授 (60378594)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | モノドロミ / 積分表示 / 楕円曲線 |
Research Abstract |
本年度は以下のような研究成果を得た:1.自由因子に特異点集合をもつ3階パッフ系からのパンルヴェ第6方程式の代数解の導出. これは琉球大学の加藤満生氏との共同研究である。加藤-関口により構成された自由因子に特異点集合をもつ3階パッフ系から、モノドロミ保存変形の理論を適用してパンルヴェ第6方程式の代数解のいくつかを導出した。これはパンルヴェ第6方程式の代数解の意味を探る上での手がかりとなる可能性を持つ結果であり興味深いものと考えている。これについて研究会等で口頭発表を行い、また論文を執筆中である。2.モノドロミ保存変形のシュレジンガー変換とパデ近似の関係の拡張. 前年度の成果である2階線形微分方程式のシュレジンガー変換とパデ近似の関係に関する結果の高階線形微分方程式への拡張を試みた。実験的な試みとして高階線形微分方程式の指数を特殊化したシュレジンガー変換を構成してみたが、これは一橋大学の津田照久氏によりエルミート-パデ近似と関係があるということが指摘された。またこの研究は津田氏の研究結果に有効に応用できそうだということが分かり、津田氏と共同で研究を行うようになった。現在、一般の指数に関するシュレジンガー変換の構成について研究が進展中であり、これはパデ近似の一般化として近似理論や連分数展開・直交多項式等の関連という視点からも非常に興味深い問題である。現時点ではまだ発表できるほどの成果が得られていないが、萌芽的研究として今後の進展が期待される。3.高階線形微分方程式の特異点の合流とモノドロミ保存変形の退化. これは三重大学の川向洋之氏との共同研究であり、前年度からの継続中のものである。得られた成果のうち確定したところまでを論文として執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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