2012 Fiscal Year Annual Research Report
惑星形成過程の観測的検証法:原始惑星系円盤のダスト進化とガス散逸機構
Project/Area Number |
21740137
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野村 英子 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20397821)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 理論天文学 / 星・惑星系形成 |
Research Abstract |
本研究では、近年の太陽系外惑星の発見と原始惑星系円盤の分光観測の進展を背景に、観測と詳細モデルの比較により円盤内ダスト・ガス進化の検証、ひいては惑星形成過程及び系外惑星の多様性の起源解明を目指す。H24年度はまず(A)若い星団における近傍の大質量星からの照射が円盤の化学構造及び分子輝線強度に及ぼす影響を調べ、特にCN、HCNなどの円盤表層部に存在する分子の高励起輝線強度が強くなることを明らかにした。今後ALMAによる分子輝線観測とモデルの比較により、光蒸発過程に制限を与える。星の多くは若い星団内で形成されるため、その環境効果の理解は、系外惑星系の多様性の起源を考えるうえでも重要である。また(B)最近スピッツァー、ハーシェル宇宙望遠鏡により、原始惑星系円盤からの中間・遠赤外線水分子輝線が多数観測された。本研究では、ダストの合体成長が円盤内の水分子分布、および水分子輝線強度に及ぼす影響を調べ、円盤表層部に小さなダストが多く存在している場合に観測がよりよく再現されることを示した。他にも(C)磁気回転不安定性に駆動された円盤風が円盤表層部の化学構造および赤外線・ミリ波サブミリ波分子輝線のラインプロファイルに及ぼす影響を調べ、円盤風は円盤上層部において特にOHやH2Oなどを増加させ、その赤外線輝線強度を強くすること、また、様々な分子輝線を用いた他波長ラインプロファイルの観測により、円盤風の速度構造を検証する可能性を示した。 H24年度には原始惑星系円盤に関する国際研究会「Revealing Evolution of Protoplanetary Disks in the ALMA Era」も開催した。原始惑星系円盤内のダスト進化とガス散逸、化学構造に関する理論的・観測的研究に加え、惑星形成論や系外惑星観測、太陽系内物質に関する講演も行われ、多角的視点にもとづく議論が活発に行われた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] Water in Protoplanetary Disks2012
Author(s)
H. Nomura, C. Walsh, D. Heinzeller, T.J. Millar
Organizer
IAU Symposium 293: Formation, Detection, and Characterization of Extrasolar Habitable Planets
Place of Presentation
北京、中国
Year and Date
20120827-20120831
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